アメリカのレースクラッチ専用メーカー。
インディ・NASCAR等高い実績があります。カーボンクラッチのフローティングハブのデザインを
考案したメーカーです。ペダルボックスも様々なタイプを供給しています。
tiltonの歴史
1972年 マックとアデールチルトンがTilton EngineeringをカリフォルニアEl Segundoに設立しました。社の使命は革新的で高品質の製品を適正価格で、信頼できるご提案とともに提供することでした。
マックチルトンの最も知られているキャリアとしては1971&1972にTrans AMチャンピオンシップを獲得したBrock Racing Enterprises(BRE)チームのチーフクリューとして得た膨大なレースとマシニングの経験を活かして当時としては最も革新的な製品のいくつかを開発しました。アデールの優れたビジネスのセンスと経験がTilton Engineeringのその後の長い将来性の礎を築きました。
Tilton Engineering の評判が広まるにつれて、製品への需要も高まり、1979年に現所在地であるカリフォルニアのBuelltonに移転しました。2017年には本社の新社屋を建設し、同地にフルマシンニング工場、組み立て部門、ウェアハウス、オフィス、品質管理部門の全てが一体となっております。
製品紹介
メタリッククラッチ
カーボンクラッチ
ドライブラインパーツ
フライホイール
フライホイールのラインナップ
バランスバー
ブレーキパーツ
ペダルアッセンブリー
マスターシリンダー
スーパースターター
WTR Cadillac DPi (2017 IMSA チャンピオン、2017,2019,2020 Rolex デイトナ24時間ウイナー)
使用クラッチはtilton カーボンクラッチ5.5” 4 プレート
製品情報
レーシングメタルクラッチ:
ラグタイプのクラッチで薄い専用メタルの摩擦材がクラッチデイスクプレートの摩擦材として焼結されています。この薄い(0.104”,2.64mm)フリクションは低重量で低慣性モーメントです。優れた耐摩耗性とかなりの耐熱性を兼ね備えております。
メタリッククラッチはサーキットレースやロードレースで最も一般的に使用されているクラッチです。TiltonはOTシリーズというラインナップとして5.5”と7.25”とスポーツ5.5”,5.5Ultraクラッチモデルをご提供しております。
セラメタリックレーシングクラッチ:
ラグタイプのクラッチで厚いセラミックとメタルを混ぜた摩擦材がクラッチデイスクプレートに焼結されています。
同じ枚数のメタリッククラッチに比べて厚い(0.283”7.18mm)摩雑材は、より熱容量が大きく、また繋ぐときにメタルクラッチより攻撃性が少ないです。セラメタリッククラッチはラリー、ショートトラックオフロード、クラブレースや走行会、ドラッグレース等に通常使用されます。
カーボン/カーボンクラッチ:
Tilton Engineeringは最初のカーボンクラッチを1989に設計し、パテント取得しました(4,846,326)。ドライブディスクもフロータープレートも100%カーボンマトリックスです。カーボン/カーボンクラッチは多くのアドバンテージをご提供いたします。このクラッチはクラッチの中でも格段に軽量で高温に優れた耐久性(反らない)と、繋がりの最もスムーズな特性を兼ね備えております。購入時の価格は他のクラッチに比べて高額ですが、コスト/マイルは低く、コストvsパフォーマンスに優れています。スムーズな繋がりの特性によって、トランスミッションやその他のドライブラインのパーツのライフが長くなります。
カーボン/カーボンクラッチはロードレース、耐久レース、オープンホイールのフォーミュラーカー、ラリー、ショートコースのオフロード、1/2マイルレース、ハイパワーのストリート用などに一般的に使用されております。
ST-246 Performance Street Clutch:
ストリート用に開発されたクラッチで、用途は高性能ストリートユースです。
アルミニウムの削り出しカバーを使用し、高質量のプレッシャープレートとフローターがストラップで取り付けられており、ノイズを最小限に抑えています。ST-246クラッチはストリート用のオーガニック材+スプリング付きハブのタイプとソリッドのハブでセラメタリック材のもののご用意がございます。高性能ツインディスクのこのクラッチはTiltonの45年以上のレースで培った経験を土台として設計されたもので、しかも競争力のある価格設定で量産型の鉄製カバーを使用したパフォーマンスクラッチに対してより優れた選択肢となります。
技術解説
トルク容量:トルク容量とはクラッチが滑る前までクラッチが受けるエンジンのトルクのことです。トルク容量の評価はクラッチメーカーによって異なります。トルク容量のレートに工業規格はないからです。一般的にはTiltonのOTシリーズのクラッチは表示されているトルク容量を50%上回るまで滑りませんので表示数値は控えめです。一方、他のクラッチメーカーでは滑り出す時のトルクを記載して好印象を与えようとしていることもあります。同じメーカーの製品同士であればトルク容量の比較はできますが、他のメーカーとの直接比較はできません。
熱容量:熱容量はクラッチが壊れたり、ダメージを受けたりするまでに耐えられる熱の量です。 熱はクラッチをつなぐとき(滑った時、調整しているとき)に発生します。その時に発生した熱の大部分はプレッシャープレート、フロータープレート、クラッチディスクに吸収されます。また一部の熱はフライホイールに吸収されます。クラッチの質量が大きいほど、より大きな熱、温度を吸収します。ブレーキやタイヤと同じく、温度が高いとダメージが大きくなります。 クラッチディスクの枚数が多くなると質量が大きくなり熱容量が大きくなって、トータルの温度域が低くなります。熱への安定性から、カーボンカーボンはダメージを受けるまでメタルより高温に耐えることができます。レーストラック(コース)は一般的にクラッチに負担がハードではありませんが、クラッチが滑りやすいパッドックやストリートでは温度が上がり、ダメージの多くを発生します。また、エンジンパワーが同じでも、車重の大きい車の方が軽い車より大きなクラッチ容量が必要です。
耐久性:クラッチの使用寿命について。径の小さいクラッチ、又はディスクの枚数が少ないクラッチは慣性モーメントが小さいので性能が上がります。ディスクの枚数を増やす、または径を大きくすると摩擦面積が大きくなりクラッチの寿命が長くなります。要するにクラッチの重量と寿命はトレードオフになります。
リリース荷重:クラッチを切るために必要な力の事です。荷重が低いほど、スラストベアリングへのストレスが小さくなりペダル踏力が小さくなります。
圧着力:ダイアフラムスプリングがクラッチディスクを押す力です。